【映画】デイブレイカーの感想!何故本作はつまらないのか?徹底解説!

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SFホラー映画『デイブレイカー』の感想記事。

ネタバレ&辛口レビューにつき注意!

デイブレイカーは何故駄作だったのか?

詳細な解説と共にお贈り致します。

■あらすじ

人口の9割がヴァンパイアという近未来の地球。生き残った人間は、ある者は捕らえられ人血生成の糧として使われ、またある者は生きるため逃げ惑っていた。しかし、人間の数は年々減少し、ヴァンパイアたちは血に飢え始めていた。大手血液製造会社に勤務する研究員・エドワードは、代替血液の製造を任されていたが、進まない研究に頭を悩ませていた。そんな彼はある日、「人間を救って欲しい」と言う人間の女性・オードリーと接触する。彼女と行動を共にする男性・ライオネルと会ったエドワードは、人間とヴァンパイア両方を救う驚くべき方法があると告げられる。

出典 Wikipedia|デイブレイカー のページより引用

■総評

日本では2010年に公開された映画。

世界人口の殆どが吸血鬼と化し、人間は家畜化。

限られた生から解放された吸血鬼はしかし

人類の生息率が5%を切ったことで食糧難に瀕し

それによる人血不足によって理性の無い化け物、

『サブサイダー』への変異の脅威に直面していた。

つまり、吸血鬼も人類も共に絶滅する瀬戸際まで

追い詰められていたのだ……と、舞台設定でいえば

ディストピア感あふれる近未来SFホラーとして

ほぼ完ぺきな仕上がりになっています。

私自身あらすじから超期待していました……が

正直あわんかった……。

個人的には最高級の素材を使ったのに

調理に失敗した料理、という印象。

では具体的にどこがどうダメだったのか

徒然と書き連ねていきたいと思います。

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半端な吸血鬼の設定

本作の吸血鬼は蝙蝠を媒介に拡散した疫病により

人類が変異してしまったものという位置づけ。

そこに具体的な説明はないが“そういうもの”

として受け入れる分には特に問題ない。

しかし、その存在があまりに中途半端すぎた。

疫病から広がったある意味で病気である吸血鬼は

前提からしてあくまで物理的な存在であり、

オカルトパワーの類は一切発揮しない

寿命こそ人の限界から解き放たれていても

体を霧や蝙蝠の群れにする、などといった

物語や伝承にある吸血鬼の特殊能力は持たない

今作の後半生み出された代用血液は

白衣を着た登場人物たちが現代的な研究室で

生み出した科学の産物だし、

吸血鬼を人間に戻す方法も発見こそ

ばかげた偶然ではあったけれど

一応物理的な経緯で生み出された。

神に祈りが通じたり、聖水やら

聖杯などスピリチュアルな力は関係がなく、

徹底して今作の吸血鬼に神秘的要素はない。

にもかかわらず、冒頭、イーサン・ホーク演じる、

主人公のエドワードが車に乗って登場する際、

 

彼が乗る車のミラーには服だけが映り、

エドワードが映らない!

 

吸血鬼が鏡に映らないという有名な特性は

数多くの創作物で観られる設定ではあるものの、

同設定はあまりにオカルトに寄ったものであり、

今作の「疫病から人間が変異したもの」

である吸血鬼には合致しない設定に思えます。

また、他にも日の光で重度のやけどを負う、

位ならわかるが物理的に燃えてしまったり

心臓を杭的なもので刺されると爆散する

という特性も備えてしまっています。

 

いや、なんでやねん。

 

と思わず突っ込んでしまう程、

これらの設定は浮いているように感じました。

まあ人体発火現象というのも現実にはあるし

紫外線(太陽の光)に極度に弱くなった結果、

紫外線の含まれた光に触れると細胞が異常活性化し

燃えてしまう、とか一応劇中のリアリティにそった

説明はこちらは可能ではあります。

一方で心臓を刺されて爆散は……うーん……。

物語の真ん中に位置する吸血鬼が

物理的な存在なのか神秘的オカルト存在なのか

フワフワしていてはっきりしない。中途半端。

作品全体のジャンルが近未来SFホラーなのに

設定とジャンルがケンカしてしまっているのが

観ていて気になり、ストレスになってしまう。

単純に設定の練りこみが雑、というか

適当だと言わざるを得ない。

「吸血鬼は日の光で燃えるし心臓を刺されれば

爆散するぜ!イエーイ!」

とかいうノリだったんですかね……。

疫病故に変異したという本作の吸血鬼解釈は

非常に面白く特異なのに、その造形が些か甘い。

 

まあ一応、日に焼かれたり鏡に映らないことで

吸血鬼だ、と受け手に一瞬でわからせる演出は

効果的でお洒落だし古典的ドラキュラ作品の

リスペクトとしてみれば制作のお遊び的面白味を

見出すことが出来ますが根幹となる設定を

ブレさせてまでやる事ではないかなと。

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人間不足の理由が不明慮

疫病によって吸血鬼が爆発的に増え

10年を経た劇中時間軸においては

既に人類の人口は5%を切っており、

人血採取用にマトリックスよろしく機械に

人間を繋いで飼ってはいるがそれだけでは食料、

つまり血液を賄えなくなってきている……。

そして吸血鬼は人血を摂取しなくなると

サブサイダーという理性無き化け物へと変貌する。

一刻も早く代用血液を開発し、食糧問題を

解消しなくば吸血鬼にも滅びが待っている。

というのが今作の吸血鬼が直面している問題。

しかし、なぜ人間に対して圧倒的数的優位を持ち、

さらには人間を吸血タンクとして管理するなど

従来の倫理観から解き放たれていながら

人血採取用の人間が不足するのでしょう?

 

感染拡大から10年もの時間があれば

世界中で家畜化した人類を交配させて

いくらでも数は増やせたのでは?

 

吸血鬼が増える仕組みは

疫病蝙蝠か吸血鬼の吸血以外なく、

空気感染などの心配はないのだから

残存人類を捕獲し交配させて数を増やせばいい。

単に吸血タンクとして消費し続けるだけ、

というのは非合理的ですよね。

既に人であった頃の倫理観など彼方へ追いやり

平気で人間を食料とみなす吸血鬼ばかりなのだし

強制交配をタブー視したとも思えない。

この点に関する答えは劇中登場してない筈なので

設定の詰め方が甘い部分だと感じました。

吸血鬼化が空気感染か何らかの突然変異なら

吸血鬼が増え続け、エサ(人類)は減少する一方。

という設定にも納得がいったのですけどね。

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完成してしまう代用血液

代用血液が完成しない

このままでは人類も吸血鬼も絶滅する!

新しい方法を模索せねば!

吸血鬼から人間に戻った人間が!?

吸血鬼から人間に戻る方法がわかったぞ!

これで食糧難も解決されるし

元の自然なカタチに戻れる!

 

という流れから終盤も終盤で主人公の同僚が

代用血液の開発に成功したことが発覚する。

 

じゃあもうそれでよくね……?

 

生き残る唯一の手段が人間化だからこそ

誰もがそれを選択せざるを得ないのに、

代用血液が完成してしまえば

人間化するメリットはほぼありません。

たしかに吸血鬼は日光はだめだし

鏡に映らないデメリットはあれど

逆に言えばその程度。

不治の病は完治するし寿命はなくなるし

治癒能力は文字通りバケモノ級だしで

基本的にはメリットの方が多い。

 

劇中でエドは吸血鬼を「治す」と言い、

彼の上役であり人血ビジネス会社の社長は

「なにを治すんだね?」と彼に問うた。

つまりエドは吸血鬼という存在を悪だと、

不自然な状態だと認識しているのですよね。

だから「治す」と語り、その行いを正義だと

信じて疑っていないわけです。

物語全体でも彼の思想は正しいものである

という前提で話は進み、完結しています。

 

確かに劇中で吸血鬼が人間を食い物にし

家畜のように扱う様は人間である我々から見れば

悍ましい世界にも思えるでしょう。

しかし、本作は既に9割が吸血鬼の世界なのです。

多数派が吸血鬼の世界でその種を滅ぼす、

ともいえるエドの行いは果たして正義なのか?

正直、個人的には疑問に感じました。

吸血鬼になってみんなが苦しんでいるなら

わかるのですがその苦しみの原因である

食糧問題が解決されてしまえば

彼の思想と行いに正当性は消失する。

それでも我を押し通すならば

もう彼のエゴでしかないわけで……。

 

彼自身は善良すぎるほどの真人間なのだが……

映画『デイブレイカー』予告編 より画像引用

(C) 2008 Lionsgate and Paradise Pty Limited, Film Finance Corporation Australia Limited and Pacific Film and Television Commission Pty Limited.

 

結局、ラストは人血ビジネス社長も

代用血液を開発した同僚も命を落としたので

エドの方法のみが唯一の救済となるのでしょう。

彼はめでたく救世主なわけですが

吸血鬼が吸血鬼のまま救われる方法を

潰したのも彼なんですよね。勿論そこに

至る経緯を考えればその点に関して彼に

責任があるとは言えませんけど。

代用血液というアイテムを出してしまったのなら

吸血鬼側が自由意志で人間に戻る余地を残す

結末にしてくれた方が私は好みでした。

いっそ代用血液の完成という

作品の前提を覆すアイテムは登場させず

真実エドの方法が唯一だ、と

収めたほうが綺麗だった気がします。

 

というわけで、散々言ってしまいましたが

これが私の正直な感想です。

皆さんはどのような感想を持ったのでしょう?

既に視聴済みの方で異論がある方は

Twitterなどで気軽に絡んでください。

それではまた次回!バイバイ!

 

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  • 2019 08.25
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