伝説のロックフェス、「夏の魔物」の主催者として有名な成田大致さんの記事です。
この記事を開いてくれたということは、以下の二つが気になっているのではないでしょうか。
成田大致の書いた「遺書」は結局何だったのか?
成田大致の現在は実質引退状態
成田大致さんはアーティストでもあり、オーガナイザーでもありましたがそのどちらも現在は実質引退状態にあると言えます。
なぜなら、成田さんは2019年を最後に、2023年現在に至るまでアーティストとしての活動がありません。2019年に「夏の魔物」は解散しており、もう一つのバンド「SILLYTHING」名義でも2019年以降は音沙汰がなく、作詞作曲でも「成田大致」の名前は音楽シーンから消え去っています。
一方オーガナイザーとしてはどうかと言えば、此方はなんと正式に引退を表明しています。
成田は昨日10月25日に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールで開催した有観客ライブイベント「夏の魔物SPECIAL MAMONOISM」の2日目公演で、元プロボクサー・亀田興毅とのチャレンジマッチを行った。これは
THE 夏の魔物のメンバーとして活動を共にした千葉るびいとの関係修復を図るために企画されたもの。成田とるびいは数年前に結婚し、るびいは株式会社MAMONOの副社長を務めていたが、家庭内でも仕事の話が多くなった結果、2人の関係は悪化し、るびいは実家に帰ってしまう。 反省して頭を丸めた成田は生まれ変わった姿をるびいに見てもらうため、亀田に挑戦。痙攣しながらもボディブロー10発を耐え抜いた末、会場に招いていたるびいに愛を告白したが、るびいは成田を拒絶した。これを受けて成田は「皆様の前で醜態を晒して申し訳ございませんでした、このような状態でもう人前に立つことはできません。引退します」と語り、オーガナイザーを引退。
以上の事から、成田さんは現在、アーティスト、オーガナイザーとして実質引退した状態であると言えます。
とはいっても人知れず別名義で活動してるのでは? という疑問はもっともですし否定はできませんが、少なくとも「成田大致」としての活動が2019年(オーガナイザーとしては2020年)以降確認できない時点で、どのみち「成田大致は現在実質引退している」と言って過言ではないでしょう。
成田大致に現在「X-CON 2023」の主催者疑惑あり
X-CON(エックスコン) 公式HPよりロゴ引用
2023年11月21日に開催中止が発表された大型音楽フェス「X-CON 2023」。同フェスの主催に2020年でオーガナイザーを引退した筈の成田大致さんが関与してるという疑惑が存在しますが、あくまで疑惑であり確定情報ではありません。
なぜなら成田さんが主催として関わっていたという明確な証拠が存在しないからです。
もう今は変わっていますが、少し前に事業者の欄に夏の魔物の成田大致入ってました。豪華さに惹かれてチケット買いましたが、夏の魔物のgdgd運営が強烈だったので楽しみな反面ある程度覚悟していこうと思ってます… pic.twitter.com/lAQIE6sWd2
— ウドンコ28歳 (@udonkoverse) October 6, 2023
上↑に引用した投稿にはX-CON公式サイトに成田大致の名前があったというスクショが添付されています。しかし一般人の投稿なので成田さんが主催に関与した証拠とするには少々信用性が低い。なお現在のX-CON公式サイトには成田さんの名前がありません。
2020年以降音沙汰のない成田さんの名前をわざわざ紐づける必要性も感じられないので、疑っているわけではありませんが事実の裏付けができないスクショを根拠にはできないのです。
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「成田大致X-CON主催者疑惑」に関してはコチラの記事でも触れています。
ただ、結論は変わる事はありません。現在公式サイトに名前が掲載されておらず、確認する方法が存在しない以上はあくまで真偽不明の情報です。
の子(神性かまってちゃん)がツイキャスで成田大致に言及:追記2023年12月4日
X-CONに出演する予定だった『神聖かまってちゃん』のの子さんがツイキャス配信でX-CONに成田大致が主催として関与していた噂について言及されました。
成田さんへの言及は配信アーカイブの1:10:05くらいから。の子さんによれば、X-CON出演を決めた1~2週間後くらいに「X-CONには成田大致も絡んでいるかもしれない」とマネージャーから噂として耳にしたのだそう。
結局はマネージャー伝いの情報でしかなく、当のマネージャーも「絡んでるかもしれない」と言っている以上は確実な情報ではないことに注意が必要です。そういはいっても、一般人のX(Twitter)投稿よりかは信用できる情報源ではあるでしょう。
今現在における成田さんの行方に関しては言及なし。仮にX-CON主催に関与していたのが事実だとすれば今後音楽業界で仕事をするのは不可能に近い。音楽関係者としては再起不能の引退しかないかもしれません。
なお現在、神聖かまってちゃんとその事務所PERFECT MUSICは成田大致関係の仕事は完全NGとのこと。
成田大致X-CON主催者確定!現在もオーガナイザー現役:追記2023年12月7日
音楽業界の関係者からの証言を元に、KAI-YOUが法務局から登記事項証明書(登記簿謄本)を取得し確認したところ、X-CON合同会社は2023年(令和5年)8月8日に設立。資本金は10万円。代表社員(CEO)に大山卓也さん、業務執行社員として株式会社DNエンタテインメント(8月末で退社)、酒井美佐子さん(8月末で退社)、成田大致さんが記載されている。
合同会社設立時に法務局へ提出する登記申請書には「登記すべき事項」が存在し、その必須事項である「業務執行社員の氏名又は名称」に成田大致の名前が記載されていたことから、成田さんがX-CON主催者の一人であると確定しました。
これを受けて成田は「皆様の前で醜態を晒して申し訳ございませんでした、このような状態でもう人前に立つことはできません。引退します」と語り、オーガナイザーを引退。
今回明確にX-CON主催の一人とわかったことで、2020年のオーガナイザー引退表明は成田さん自身の行動をもって結果的に撤回されました。成田大致は現在もオーガナイザーとしてイベントを主催する人物という事です。ただし、X-CONが開催中止になった時点で、ただでさえ高くない業界内での評価がさらに低下したことは確実。
2020年に引退を表明しながらも、現在再びオーガナイザーとして再起を目指した不屈の精神は素晴らしいですが、今後成田さんが音楽関係のイベントを主催出来る可能性はかなり低いでしょう。
成田大致がX-CON中止で負う責任と金額
現在、X-CON合同会社は11月29日付で破産手続きを開始したことが明らかになっています。合同会社が破産(法人破産)を選ぶ場合、会社の財産をすべて処分(換金)して債権者に配当する決まりですが成田さんはどの程度責任と金額を負う事になるのか?
X-CONは大きなイベントになる予定だったので、とてつもない金額を想像しますよね。個人で支払うのはかなり大変に思えますが結論から言うと以下のパターンが存在します。
2.会社の連帯保証人になっている場合=合同会社設立時に出資した金額を超えて、会社の債務(借金)を払う義務を負う。払えない場合は自己破産
成田さんは過去、『夏の魔物』の赤字約1200万円を大地主の祖父に返済してもらいましたが、もし今回、祖父の力をもってしても債務が払えない場合は自己破産となります。ただし、可能性は低いでしょう。
なぜならそもそもの話、合同会社の連帯保証人は代表社員である場合が殆どだからです。
X-CONの負債を背負うのはナタリー創業者の大山卓也
X-CON合同会社の破産に伴い、発生した債務(借金)を負担する可能性が最も高いのは、成田さんではなく、代表社員の大山卓也さんであると考えられます。
なぜなら、合同会社が金融機関からの融資を受ける際、ほとんどの場合、代表社員が会社の連帯保証人となっているからです。
大山さんはナタリーの創業者であり、その名前は音楽業界内で相当な影響力を持っています。例えば、神聖かまってちゃんのようなアーティストがX-CONに出演することを快諾したのは、大山さんがイベントの主催に関与していると聞いたからです。の子(神聖かまってちゃん)さんは、「大山さんが絡んでいるなら、ももクロや米津も参加するだろう」と述べています。
業界的にも社会的にも、『大山卓也』の名前は大きく認知されており、の子さんの証言も考慮するとX-CON合同会社が大山さんの名前を使って出演者と資金を集めていたことは明らかです。従って、合同会社の連帯保証人である可能性が高いのは大山さんでしょう。
連帯保証人が大山さんだと仮定した場合、成田さんがX-CON合同会社破産の債務(借金)の責任を負う事はありません。しかし、成田さんが主催に関与していたことは公表されているので社会的には大きく信用を落としました。成田さんの現在置かれている状況はかなり厳しいですが今後の巻き返しに期待したいですね。
成田大致の遺書が「プロレス」の理由
2020年11月1日に成田さんが自身のnoteに投稿した記事、その名もズバリ「遺書」(現在削除済み)。自ら命を絶つことを示唆した内容でファンや関係者に衝撃を与えました。最終的に撤回されましたが「遺書」とはなんだったのか? 結論から言うと「成田大致流のプロレス」だった可能性があります。
大致 はい。なので、要はバンドでプロレスがやりたいんですよ(あっさりと)。
成田さんは元々プロレスが好きで、かねてより「バンドでプロレスがやりたい」と語るほどプロレス的表現にこだわりのある人物。成田さんの語るプロレスとは以下の通りです。
──プロレス好き同士だったら、まだなんとなくわかると思うんですよ。
(中略)
プロレスを単なる八百長と捉えるのか、ガチ的なものが混ざるギリギリのものと捉えるのか、それぞれのプロレスの概念が違うからちゃんと伝わらないんですよね。
大致 はい。ただ、そういう細かい括りはいつもぶち破って適当になっちゃうところがあるんですよね(笑)。
以上のインタビューから、成田さんの語るプロレスとは八百長でもあり、ガチ的なものが混ざるギリギリなものと受け取れます。明確にどちらかではなく、「くくりが適当になってしまう」と。
ではなぜ「遺書」がプロレスなのか?
「遺書」を投稿する行為は「ガチ的なギリギリ」の危うさをもっている点が成田さんの語るプロレス概念を満たしており、事前にプロレスとして了解がとれていない説明不足さがまさに成田大致が仕掛けるプロレス的な表現だからです。
──確かにプロレスは想像するから楽しい部分があるし、想像させるのがうまい人がスターになるというか。猪木さんとか完全にそうですよね。常に説明不足な人で。
大致 そうですね。猪木さんとか武藤さんの影響はすごい強いなと思います。
例えば以前このブログでも特集した「成田大致のミイラズ事件」。ミイラズ事件は「成田大致のプロレス」が説明不足である代表的な例でしょう。
ミイラズ事件とは「AOMORI ROCK FESTIVAL ’10~夏の魔物~」で起きた暴力沙汰のトラブルの事で、簡単に概要を説明すると以下のようになります。
↓
出演バンドの「The Mirraz」(ザ・ミイラズ)が本気にし態度が悪くなる
↓
態度の悪いミイラズに成田さんも本気でムカつきプロレスの説明をしなかった
↓
本番のライブで不真面目な態度が目立ったミイラズに他の出演者がキレて暴力沙汰に発展。この一連の出来事を「ミイラズ事件」と呼ぶ
プロレスとは仕掛ける側と仕掛けられる側が共通の前提を共有していないと成立しないが、成田さんがその前提を共有しないのでトラブルに発展してしまったのがミイラズ事件。つまり、成田大致が「遺書」を投稿した件も同じく説明不足のプロレスだった可能性があります。
そうはいっても「遺書」は流石にプロレスにしても重すぎやしないか? という考えもあるでしょう。実際、遺書を投稿したその当時は成田さん自身も本気だった可能性は否定できません。ただし、思い出してほしいことがあります。成田さんにとってのプロレスとは「八百長でもあり、ガチ的なものが混ざるギリギリなもの」なのです。
成田さんが遺書を投稿する少し前、成田さんがオーガナイザーを引退するに至った出来事が2020年10月25日「夏の魔物SPECIAL MAMONOISM」の2日目にありました。
「夏の魔物」成田大致が引退、最愛の人るびいが新オーガナイザーに就任(コメントあり)https://t.co/SLWP7Udxfs
#MAMONOISM pic.twitter.com/M1vYqbwmbJ
— 音楽ナタリー (@natalie_mu) October 26, 2020
「夏の魔物SPECIAL MAMONOISM」で成田さんは関係が悪化していた妻の千葉るびいさんに反省した姿を見せるべく亀田興毅さんとチャレンジマッチを行い、その末に告白するも拒絶されました。結果、失意の中オーガナイザー引退を表明したわけですがこの数日後に遺書が投稿されます。
──プロレスから受けた影響で一番大きいものってなんですか?
大致 やっぱりエンタテインメントとはなんぞやっていうこととか、考えることとか、想像力の部分ですね。それはプロレスがなかったら自分に欠けてた部分だなと思うし。
(中略)
──確かにプロレスは想像するから楽しい部分があるし、想像させるのがうまい人がスターになるというか。猪木さんとか完全にそうですよね。常に説明不足な人で。
大致 そうですね。猪木さんとか武藤さんの影響はすごい強いなと思います。
要するにオーガナイザー引退から遺書投稿までが成田さんのプロレスでありエンタメ表現だったのではないでしょうか。
以上の流れはあり得なくはないと最悪の「想像」を巡らせてしまう。その上で誰もが文脈を把握できるわけではないから「説明は不足」しているし「ガチ」っぽい「ギリギリ」な危うさを感じさせる。まさしく「遺書」は「成田大致流のプロレス」的表現と言えるのではないでしょうか。
成田大致は現在引退済み!遺書の真相がプロレスの理由を徹底解説【まとめ】
・成田大致が一時投稿した「遺書」はプロレス的表現の一つだった可能性がある